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南アフリカで活躍する唯一の女性ボクシングプロモーター・Gladys Tsenene(グラディス・ツェネネ)の活動
南アフリカのタウンシップ(ゲットー)に住んでいる若者にとってはボクシングというスポーツは貧窮から抜け出す為の方法の一つでもある。
同国には、多くの小さいボクシングジムがあるが、実際にプロボクシングの世界に入るのはとても厳しい。
トーナメントやコンテスト試合し勝ち上がる事が出来れば賞金を稼く事が出来て、家庭をサポートできるようになる為、才能のある若者にとっては、とても良い機会となる。
南アフリカのEastern Capeという地方は、国内でも、特に貧しいエリアである。
ストリートの犯罪やドラッグの問題も山ほど抱えているエリアだ。
このエリアでは、ボクシングのインフラは、まだまだ小さく
プロボクシングの世界に入るに、数々のチャンスと相当の努力が必要となる。
しかし、その状況を打破しようと現在の同国のボクシング情勢を変えたい人物がいる。
その人物がGladys Tsenene(グラディス・ツェネネ)という女性。
Gladys Tseneneとは、70歳で、南アフリカの中でも一番高齢者のボクシングプロモーターである。
さらに彼女は、南アフリカで唯一の女性でプロモーター。
つまりお祖母さんとも言うべき年齢に達した女性が、ボクシングのプロモーターをしている。
彼女は、子供の頃からずっとボクシングのファンという事もあり
プロボクサーである実の兄弟に沢山のノウハウや知識を教えてもらった。
1980年代には、ボクシングプロモーター向けのワークショップに入り、プロボクサーの世界について数多く学んだ。
2005年にはボクシングプロモーターとして働き始めて、暫くして自分のプロモーション会社(Rainbow Boxing Promotions)を設立した。
さらには、現在ではコーチとしても活躍している。
同国も含めて女性でボクシングプロモーターとして活躍している人はとても少なく
ボクシングというスポーツの性質上、男性中心の世界であるが
Tseneneさんは、同世界でもとても尊敬された存在だ。
彼女にとって、ボクシングは単なる仕事では、人生だと語っていて
すでに70歳を過ぎた今だが、自由時間にEastern Cape地方のボクシングジムに寄っては
次のボクシングスターを探すことに熱意を燃やしている。
若くて貧しい若者をストリートから見出しプロボクサーにする目標がある為に。
彼女のプロモーション会社は、現在30人の若いボクサーを抱えている。
トーナメントで戦うボクサーは試合に敗れてもファイトマネーをもらえる為にモチベーションがとても強い。
同国の多くの貧しい人達の家族は、そのボクシングで稼ぐファイトマネーは唯一の収入源だからだ。
Tsuneneさんは、スポーツで将来へのチャンスを与えたり
犯罪やドラッグの問題を減らしたりしたいと考えるが、やはり運営資金の問題がある。
同国のローカルのボクシングジムは殆どプラスチック造の小屋で、彼女の家もさほど変わらないようなベーシックな作り。
地元政府やローカルなビジネスなどの組織に寄付金を募るも、開発は依然として遅いままだ。
Tsuneneさんは、こう語る
死ぬまでローカルの若い人にボクシングで人生を変える機会を与えたい。
By Nicholas (アフリカ特派員)
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