カルチャー

ロサンゼルスの新しいダンススタイル:クランプ(krump)

クランプ(krump): L.Aのオリジナルストリートカルチャー

クランプとは、アメリカのロサンゼルスで生まれたストリートダンスである。
クランプは、クラウニングというダンスカルチャーから進化したもの。

クラウニングとは
1992 年に、コンプトン(L.A)出身のトーマス・ジョンソンという元ドラッグディーラーは、刑務所から出所した。
ジョンソンはお金を稼ぐ為に、子供の誕生日パーティの ピエロ(クラウン)パフォーマンスビジネスを始めた。

彼のヒップホップクラウンズというグループは、顔に派手なメイクをして、ローカルの子供の為にダンスパフォーマンスを行う。
ヒップホップクラウンズの人気が広がると共に、ローカルの若者は
ギャングメンバーより、むしろクラウンになる夢を抱くようになった。

ヒップホップクラウンズのおかげで、トーマス・ジョンソンは自分のライフを変えられた事以外にも
ローカルの子供のライフも変える事ができた。

現在では、クラウンクループが沢山あってトーマス・ジョンソンは彼らにとってポジティヴな大人~父親像になった。
そしてこのコミュニティーにリスペクトされ続けている。



クランプダンスの進化

クランプのパイオニアは、元々ヒップホップクラウンズのメンバーであった。

クラウニングは、基本的に、エンターテインメントのダンスだが
クランプはもっ とアグレッシブで、表現的で、自由なダンスである。
クランプのパイオニアは、結局ヒップホップクラウンズと別れて新しいコミュニティーを作った。

今、 この二つの異なりスタイルを模索するダンサー達はフレンドリーなライバル関係にある。



クランプダンスの要素

四つの基礎のムーブメントがある。

・Wobbles ウオッブル
・Chest pops チェスト・ポップ
・Arm swings アーム・スイング
・Stomps  ストンプ

クランプは、コレオグラフィーがない。むしろ、全部即興である。
パフォーマンスより、バトルかフリースタイルセッションの方が一般的である。
クランプはとてもアグレッシブなスタイルだが、喧嘩にはならない。

ストリートスタイルのフリースタイルラップ同様に、自己表現的なダンスであるからだ。


Rize(ライズ)というクランプダンスのドキュメンタリー映画

2005年に、Rizeというクランプを中心するドキュメンタリーが上映された。


サウスセントラル・ワッツのフッド





Rizeはアメリカのサンダンス映画祭で公開された。
トーマス・ジョンソンと様々なローカルダンサーがインタビューされ
クランプvsクラウニングのステージバトルも披露された。

 
 
 
 
監督のDave LaChapelle(デイヴ・ラシャペル)は
クランプと様々なアフリカのトライバルダンスの類似点にフォーカスしている。

両方のダンススタイルは、ダンサーのエネルギーやアグレッションセクシュアリティーを表現している。
ダンサーはそれぞれ自分のストーリーをダンスで語る。






メインストリーム

クランプは元々LAのローカルなサブカルチャーだが、最近、メインストリームに入った。
マドンナやクリスティーナ・アギレラやブラック・アイド・ピーズなどのアーティストはクランプのダンサーをビデオに使っている。

後、アメリカのSo You Think You Can Danceという
タレント番組のチャンピオン(シーズン6)はクランプダンサーであった。

しかし、他のヒップホップっぽいダンススタイルより
クランプはまだサブカルチャーのルーツを保存している。


ストリートダンスのブーム



クランプダンス映画紹介