カルチャー

ギャングスターから紳士まで:コンプトンのクリケット・チームCompton Cricket Club

Compton Cricket club member

コンプトンのクリケット・チーム

ストリートスポーツを想像すると、スケボーやBMXはもちろん
バスケットボールなどが上げられると思うが
クリケットというスポーツを考えると、まずストリートのシーンと文化的に全く結びつかない。

この紳士のイギリススポーツは、タフなストリートより
イギリスの平和なイメージとローカルの町のゆったりとした時間の中で行われる
スローな時間の流れで行われるイメージを連想させるスポーツと考える人も多いと思う。

しかし、ロサンゼルスの中でも治安の悪いエリアとして知られているCompton(コンプトン)では
クリケットを通して新しい世界を見付けた団体がある。
それが、コンプトン・クリケット・クラブ(Compton Cricket Club)というクラブチームだ。
 
Compton Cricket Club(コンプトン・クリケットクラブ)Compton Cricket Club(コンプトン・クリケットクラブ)
 
 
 
 
 
 
コンプトン・クリケット・クラブは、元ギャングメンバーや
元ホームレス、ストリート・キッズで構成されているクリケットチームである。
このチームは、全くのゼロからスタートし
現在、コンプトンのローカルな若者には重要で、強い影響を与えている。

 
Compton Cricket club memberCompton Cricket club member
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

コンプトン・クリケット・クラブの概要

ロサンゼルス個々のエリアでは、沢山のスポーツチームやアクティビティーがあるが

今回は、このコンプトン・クリケット・クラブに特別な影響を与えている
クリケットというスポーツを理解する為に、このスポーツの特徴とカルチャーについて書いてみようと思う。

クリケットというスポーツは、長い歴史がある。
現在のクリケットは、16世紀に初めてプレーされて
イギリスの植民地が広がったと共に、クリケットの人気も植民地の土地で広がっていった。

現在、クリケットは世界中で楽しまれていて、特に、インドや
オーストラリア、ジャマイカなどの元イギリスの植民地では、特に人気がある。


プレイしている人口だと、クリケットは世界で二番目に
人気あるスポーツである。(ちなみに一番目はサッカー)。

しかし、アメリカではクリケットは、とてもマイナーなスポーツで
イギリス人やインド人などの移民しかプレイせず
普通のアメリカ人はルールなど、一切知らない人が殆どである。

クリケットの特徴は、紳士的な行為である。
特にスポーツマンシップというコンセプトが尊重されていて
試合中に選手はもちろんの事、レフリーや他の選手にしっかりとリスペクトする必要がある。
もし、これに反するマナーが違反があれば、エトス違反となる。

また、試合中に選手は、相手の選手のいいプレーを拍手したり、褒め讃える場合もある。
野球や他のスポーツでも多い、喧嘩は滅多に起こらずレフリーの判定を抗議する選手も少ない。

例えば、自分がアウトになった際にそれをレフリーが確認していない場合は
自己申告する選手もいて、それは立ち振る舞い自体、クリケットらしいマナー。

英語では、クリケットのニックネームは“紳士のスポーツ”である。


コンプトン・クリケット・クラブは1995年にTed Hayes(テッド・ヘイズ)という男性と
katy Haber(ケイティー・ハーバー)という女性に設立された。

Katy Haberは、当時ハリウッドのプロデューサーとして働いており
ローカルのイギリス人チームのために1名の助っ人の選手を探していた。

その際に、アメリカ人の友人であるTed Hayesを誘った。

彼は初めてクリケットというスポーツに触れて
クリケットのルールやエチケットについては、全くの無知であったが
プレイしているうちに、このスポーツに夢中になっていった
そして自身のチームを作りたいという考えるようになった。


当初のコンプトン・クリケット・チームは、ほとんどホームレスのメンバーで構成されていた。
1996年に、コンプトン・クリケット・チームは
地元コンプトンでストリートワークショップを行いクリケットのルールなどを紹介した。

その後しばらくした後にに、徐々にローカルの若者もクリケットチームに参加しはじめた。
ギャング活動より、クリケットをプレイしたいと思うようになる若者が増えていった。

 
 
Compton Cricket club memberCompton Cricket club member
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
そして段々とクリケットのエチケットやエトスを学ぶにつれて
マナーやリスペクトなどの大切さを発見するようになった。

このチームのおかげで、沢山の元ギャングメンバーは
今までの生活とは違った将来を見出せるようになってきている。
このチームは、創立されてからは
大手の会社にスポンサーシップをもらい様々な国でツアーを行っている。

イギリスでは、様々な有名な選手と戦って
王家に含まれている有名なチームとも試合をした。
それに伴い、多くのアメリカトーナメントで優勝している。

 
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現在、ロサンゼルスでは、クリケットの人気が広がりつつある。
元野球の選手は野球を辞めて、クリケットを始めたり
LAの警察もチームを作り、元ギャングメンバーと同じスタジアムで試合をしている。

 
今年、コンプトン・クリケット・クラブは、またイギリスツアーを予定していたが
スポンサーシップの寄付が不足していた為に、結局キャンセルされてしまった。

このツアーには、$70,000が必要であったが、不景気のせいもあってか
寄付金が必要額まで届かなかった。

また皮肉な事にアメリカの刑務所では、約1年間1人の囚人を
刑務所内に収容する費用は、約$70,000かかり
今回予定していたツアー費用と同等の資金を必要とする。

○クリケットについて
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88
 

コンプトンのクリケット・チームの作品紹介