アルゼンチンのメモリアルストリートアート:フェルナンド・トラベルソ

アルゼンチンのメモリアルストリートアート:フェルナンド・トラベルソ


アルゼンチンで活動しているストリートアーティスト:フェルナンド・トラベルソ(Fernando Traverso)

 

フェルナンド・トラベルソとは


フェルナンド・トラベルソ(Fernando Traverso)は、アルゼンチンのロサリオ市出身のアーティストである。
病院で勤務している傍ら、アーティスト、政治活動家としても活躍している。


フェルナンド・トラベルソは、2001年の3月から、ロサリオ市のストリートで、自転車をモチーフにしたアートを壁に描き続けている。
これらのアートは、アルゼンチンで起きている軍事独裁政権の下に消えた人々を表しているとのこと。
彼は、この国のこのような体制によって、29人の友達をなくしたことから
当初は29台の自転車を描いていたが、現在では、350台の自転車の絵を描いているようだ。


 

Fernando Traversos street art
Fernando Traversos street art


 
 

アルゼンチンのメモリアルストリートアート
アルゼンチンのメモリアルストリートアート


 
 

Fernando Traverso
Fernando Traverso


 
 

フェルナンド・トラベルソが描く自転車モチーフのストリートアート意味

 

1976年から1983年にかけて、アルゼンチンでは、「汚い戦争」(スペイン語:Guerra Sucia)という暴力的な時代だった。
1976年のクーデターの後、新しい独裁政権を反対した人々は、次々と消されていった。
抵抗運動を続けた多くの団体のメンバーは襲われ拷問されたり、処刑されたりした。

抵抗運動を行った人々は、普段の移動手段として殆どの人が自転車で行動していた。
ちょうどその頃、彼ら抵抗団体のメンバーの人たちが、突然ストリートから姿を消し始めた。
その後、ストリートに残された自転車は、「誰かが消えたという印になった」。

ストリートに残された実際の自転車は、消えた人々のメモリアルになったが、後に段々と自転車もなくなっていった。
これらの自体を考えたフェルナンド・トラベルソは、永遠なメモリアルとして、自転車のモチーフをストリートアートを作り始めた。

フェルナンド・トラベルソの自転車アートは、ロサリオ市だけではなく、アルゼンチン中に広がっていった。
その後も、彼の活動はアルゼンチン人のメモリアルとしてだけではなく
南米の諸国の軍事独裁政権の為に亡くなった人々のメモリアルシンボルになっていった。


フェルナンド・トラベルソ:他の活動

 

2009年に、トラベルソ氏はメキシコとアメリカのボーダーエリア(国境)に行き、「The Disappeared」(「消えた人」)というイベントに参加した。
様々なワークショップを行い、大学生達と共にに多くの自転車シンボルの旗を作った。
そして、メキシコ・アメリカの国境に自転車の旗を設置した。
これらの作品には「雲隠れ」や、「不公平」や、「遺失」などのメッセージが込められている。

自転車のテーマを続けるために、アルゼンチン国内の多くの捨て自転車を集めるキャンペーンも始めた。
トラベルソ氏の活動は今後も、まだまだ終わらない。
彼の考えは、この活動をやめてしまったら、軍事独裁政権の下に消えた人々を忘れてしまう事になる
それは、即ち圧制者と軍事政権が勝つことになるからだと。


 





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